お施主さまが子どもの頃から住んでいた住宅を増改築するプロジェクトです。
「この場所で、この家に住み続けたい」
「妻と、生まれたばかりの子ども、飼い猫との今後の生活にあった新たな家に住み替えたい」
一見すると相反するふたつの想いを同時に叶えることが求められました。
そこで、ふたつの願いがどちらも同じくらいに強いものであることを、そのまま空間に建ち現すことを目指しました。
まず「同じ家に住み続けていること」をふとした瞬間に感じられるように、既存の構造材のうち腐食や破損のないものを全て残して利用し、それらを室内に表すことにしました。
それらの軸組に、新たに針葉樹合板の壁を立体的に巡らせ、これからの住まい方にあうように室を再構成しました。
旧家から引き続き用いる構造体の力強さ、素材の荒々しさに負けないよう、新設の壁はあらゆる自然塗料から色を吟味して選定しています。
住宅の建つ北海道江別市は、冬の寒さも厳しく雪も多く降る地域であるため、床断熱・壁断熱・天井断熱を旧家より強化するだけでなく、気密も入念なチェックを行ない「高気密・高断熱住宅」として改修しています。
今後クライアントが新たな生活を送る中で、「前はこんな家だったな」と思いを巡らせる日が来ることを願っています。
エントランス
床暖パイピングが施された土間空間
自転車の整備やDIYなど、冬でも庭のように利用されている
リビング・ダイニング
1.5層分の高さを持つ開口と吹抜が、旧家では得られなかった開放的な日常を生む
フリースペースから吹抜を見る
階段に沿ったディスプレイ棚や本棚には、クライアント所有の蔵書やコレクションが並ぶ
外観
旧家の骨格は変えずに、改修部分の針葉樹合板壁を外にも表すことでリフォームすることでしか得られないファサードを目指した
施工エリア | 北海道江別市 |
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カテゴリー | リフォーム・リノベーション(戸建て) |
家族構成 | ファミリー |
価格帯 | - |
竣工年 | 2018年 |
社名 | 高橋佑介建築デザイン |
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住所 | 〒050-0072 北海道室蘭市高砂町2丁目15-11 |
TEL | |
施工対応 エリア |
全国 |