宮城県 - 仙台市 2021年

木町通の家

「路地を引き込み 天空光を得る」
敷地は、せんだいメディアテークから北に500m程の都市生活に事欠かない利便性の良い場所に位置する。周囲の開発から取り残されたかのように、幅員4m未満の砂利敷きの狭隘道路に沿って8軒の住宅が密集する一角に敷地はある。軽自動車すら進入することが出来ない狭隘道路は、8軒の住宅の中庭のように庭木が越境し、道路とは思えない親密さがある。対して、この8軒の住宅が密集する小集落の南には5階建ての病院が建ち、冬季の採光を獲得するためには、高さ13mの位置に窓を設けることになり、8軒の小集落のスケールから逸脱したものとなる。
クライアントは、車を手放し、カーシェアを利用し、太陽の光を浴びたいときは近くの公園に散歩をする。都市空間に住まうことを求めこの敷地を購入した。
住まいは、手を伸ばしても得る事が出来ない採光を求めるのではなく、大気に拡散する天空光を得ることとし、小集落の中庭を延長するように幅2mのFRP折板で覆われた路地を引き込んだ。路地は、玄関であり、リビングであり、新型コロナウィルス感染拡大を機に在宅ワークにシフトした主人の書斎であり、1階から2階の個室への移動空間である。常時開放している防火シャッターを設けることで、防火構造を成し、その外側に木製の玄関引戸を設け、中庭と路地をシームレスに接続している。木造住宅は内部仕上げから外部仕上げまで気密層、断熱層、防水層、空気層と機能を持ったいくつもの層によって構成されているが、この路地は、防水層の外にある空気層を肥大化させたものであり、断熱が施されていない半屋外空間である。そのため、透湿防水シートに通気胴縁のエアホールを表にして、12mmの隙間をとって仕上げとしている。住まい手によって通気胴縁の隙間に12mmの棚板を差し込み、植物や置物で溢れ、天空光で満たされた路地空間は、クライアントの都市生活をさらに謳歌するための空間となる。

玄関

玄関

玄関

階段

中庭

テラス

ダイニング

ダイニング

廊下

洗面

2階ホール

ワークスペース

住宅実例情報

施工エリア 宮城県仙台市
カテゴリー 新築(戸建て)
家族構成 ファミリー
価格帯 〜3000万円
竣工年 2021年

設計事務所/施工会社

社名 株式会社SATO+ARCHITECTS
住所 〒980-0011 宮城県仙台市青葉区上杉1-1-31 KHビル201
TEL 022-797-5417
施工対応
エリア
全国

この専門家のその他の住宅実例

実例一覧に戻る
SUMAIナビ、おすすめ企業に資料請求してみよう。
オープンハウス・イベントを探してみよう。
ReplanWebマガジンで暮らしのアイデアを探そう
SUMAIナビ掲載企業の住宅実例を見てみよう。
illust
AIでお好み診断!
会員登録はコチラ
illust
SUMAIナビで
ご成約で
10万円