計画地は新花巻駅にほど近い住宅街に位置しています。周辺にはまだ未開拓の宅地があり、プライバシーを確保することが難しいこと、将来的な宅地状況が判断できないことから中庭型をご提案しました。

西側道路から2台分のオープンガレージを挿入し、外部収納を兼ねた玄関ポーチからアクセスします。中庭との関係性で環境が良いところに家族が集まるLDKを計画しました。一体利用できる小上がりの和室は上部から採光を取り入れ、地窓からは中庭の緑が楽しめるように工夫しています。間仕切り可能な和室は客間としての機能も持ち合わせています。キッチンの天板には鍋を直接置くこともできるセラミックカウンターを採用しています。暖炉を計画したタイル部分は大開口によりタイルテラスとつながるように意識しています。子供部屋はオープンなつくりとし、当分お子さんが遊んでいる姿を垣間見ることができます。家族共有のスタディホールの先には水廻りと寝室を配置しました。外干し空間であるサニタリーテラスに開口部があることで周辺環境に影響しないプライベートな空間になります。家事動線を考慮して、水廻りと寝室の間に大容量の収納部屋を完備しました。

また、天井高さは開放的な空間になるように3mに設定し、上部から採光を確保する計画としています。

敷地の北側に位置している建物の南側は来客時の駐車スペースと家庭菜園もできる畑のスペースになります。ガレージと寝室に連続したガーデンテラスは庭いじりの休憩やお子さんのプール遊びなどいろいろな用途に使用可能です。

暖炉とエアコンによる全館空調を採用し、天井付近に対流している暖気を床下に送り、玄関および寝室脇の収納へと循環するシステムを計画しています。